GPIBとは、General Purpose Interface Busの略で、 IEEE488として規格化されたマイクロコンピュータと計測機器を接続するインターフェースです。インタフェースの転送速度などの規格や仕様について解説していきます。
この記事の目次です。
1. GPIBとは
2. GPIBの規格
3. GPIBの接続数
4. GPIBの伝送速度
5. GPIBインタフェースのUSB変換
6. GPIBのプログラム
GPIBとは、General Purpose Interface Busの略で、 IEEE488として規格化されたマイクロコンピュータと計測機器を接続するインターフェースです。
古くから存在するインタフェースですが、パソコンで機器の制御をプログラミングして自動化するなどのメリットがあり今もなお利用されています。
以下はGPIBケーブルのイメージです。
出所)Amazon、GPIB IEEE-488ケーブル (1.0m)
もともとHewlett Packard社の社内規格であった「HP-IB」が、1975年以降にIEEEによって承認され、国際標準規格となったものがGPIBです。
Hewlett Packard社が設計した最初のバスシステムは、HPIBと呼ばれます。HPIBはHewlett Packard Interface Busの略号です。
HPIBの成功と信頼性の証明により、HPIBバスは1973年にIEEEによって導入されたUS規格となり、その後GPIBと名付けられました。標準番号はIEEE 488.1です。
これに並行して、全世界の標準化を担当する国際電子委員会 (IEC) がこの規格を承認し、IEC 625.1と命名しましたが、すべての規格に新しい命名規則が導入されたため、後にIEC 60625.1に改称されました。 IEEE 488.1とIEC 625.1にはわずかな違いがありました。IEC 625.1規格ではバスに25ピンのDSUBコネクタを使用し、IEEE 488.1規格ではセントロニクスに似た24ピンのコネクタを使用していました。
現在は24ピンのコネクタが使用されていますが、旧式の機器に25ピンのDSUBコネクタが装備されている場合に備えて、アダプタも用意されています。 歴史的な理由から、同じインタフェースに複数の名前がありますね。
GPIBの規格には「IEEE488」と、その上位プロトコルで現在主流の「IEEE488.2」があります。
IEEE 488は、短距離デジタル通信バス仕様で、元々は自動テスト設備に用いられることを目的として作られましたが、現在でもその分野では広い範囲で使われています。
IEEE488.2は、IEEE488の転送方法に各機器が共通して使用できるコマンドやクエリなどの規格を追加したものです。
GPIBは、最大15台まで接続可能です。
GPIBの伝送速度は数Mbpsと低速です。
USB変換ケーブルを使用すればPCのUSBポートとGPIB測定器を接続することができます。
Keysight 82357B USB/GPIBインタフェースは、PCのUSBポートとGPIB測定器をダイレクトに接続します。スイッチの設定も、PCカードのインストールも、外部からの電源供給も必要ありません。
Keysight 82357B USB/GPIBインタフェースの主な特長と仕様です。
GPIBのプログラム関連の情報です。
GPIBでは、以下のようなコマンドやメッセージが用意されています。
GPIBのプログラミングを簡単にするライブラリがあります。
CPW-32-Cは、(株)システムハウス・サンライズのGP-IBライブラリです。 コンテック製のGP-IBボードに対応しています。
参考)http://www.ssunrise.co.jp/soft/buildtool.html
GPW-32-Nは、(株)システムハウス・サンライズのGP-IBライブラリです。 ナショナルインスツルメンツ製のGP-IBボードに対応しています。
参考)http://www.ssunrise.co.jp/soft/buildtool.html
Java用のGPIBインタフェースは用意されていませんが、JNIを利用することにより、Javaより直接DLLを呼び出して、ドライバをコールする事はできます。
CとJavaのライブラリを有効活用。JNI(Java Native Interface)についてまとめています。
この記事の更新履歴です。
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