CPUとは―中央処理装置のこと。central processing unitの略。

CPUとは、Central Processing Unitの略で中央処理装置のことをいいます。CPUとは何か、パソコンやスマホなどとつながるように、初心者の方でもわかりやすく解説していきます。

1. CPU（中央処理装置：central processing unit）とは

中央処理装置（central processing unit：CPU）とは、パソコンやスマホなどコンピュータの中枢部に相当します。演算装置と制御装置などをまとめた装置です。演算装置は数学的な計算を行う算術演算装置と、論理的な演算を行う論理演算装置からなります。制御装置はコンピュータを動作させるプログラムを解析し、5大装置の他の4つの装置に制御信号を出します。

2. CPUのイメージ（図解）

パソコンやスマホなどのコンピュータは大きく5つの装置から構成されています。 CPUと5つの装置を図解すると次のようになります。

入力装置
コンピュータにデータを入力するための装置。キーボードやマウスなど。
制御装置
命令の実行や、周辺装置などの制御を司る装置
演算装置
加減乗除算や比較などの論理演算を行う装置。
記憶装置
入力されたデータ、及び命令を記憶するための装置。主記憶装置と補助記憶装置があります。主記憶装置は、プログラムが実行時にロードされるメモリでDDR4などのメモリのことです。補助記憶装置は、プログラムのデータを保存しておく記憶装置です。SSDやDVDがそうです。
出力装置
コンピュータで処理されたデータを、人間が認識できるようにするための装置。ディスプレイやプリンタなど。

3. CPUとMPUなどの言葉について

CPU、プロセッサー、マイクロプロセッサ、MPUなど同じような意味で使われることが多いですね。これらの違いはなんでしょうか。

プロセッサーは処理装置の総称です。 CPUはシステム上で中心的なプロセッサのことです。マイクロプロセッサ（MPU：Micro-processing unit）は、マイクロチップに実装されたプロセッサのことをいいます。大型コンピュータなどは別ですが、パソコンやスマホなどマイクロチップにプロセッサーが実装されています。よく耳にするCPUなどのプロセッサーはマイクロプロセッサ―ということになります。

4. プロセッサのアーキテクチャ

CPUなどの処理装置を総称してプロセッサといいます。システムの中心となるものをCPU、グラフィックボードで使われるプロセッサをGPUなどといいます。プロセッサのアーキテクチャにはx86などがあります。

5. x86とは

昔、半導体メーカーのIntelが8086というCPUを開発・製造しました。そのファミリ製品として80286、80386、80486・・・と改良版が開発されてきました。これら製品の86の前の数字をxとしてファミリ製品を呼ぶようになりました。 X86はIntelのCPUの製品ファミリを指す言葉が生まれ、そのプロセッサのアーキテクチャがX86アーキテクチャと呼ばれるものです。このアーキテクチャはAMDなどIntel以外でも採用され、今日に至ります。

x86とレジスタ

x86プロセッサには、プロセッサ用の内部変数ともいうべきレジスタが複数搭載されています。レジスタとは、プロセッサなどが内蔵する記憶回路です。

x86のレジスタ名

インテル社の8086系列のCPUは、上述のように拡張してきた経緯を持つ代表的なプロセッサです。 8086CPUが誕生する前のインテルの8ビットCPU、8080では汎用レジスタを“a”, “b”, “c”…と名付けていました。これを拡張した8086の汎用レジスタは“ax”, “bx”, “cx”…となった。（xはextendの略）という名前がつきました。

さらに、80386で32ビット化したため、レジスタの名前は“eax”, “ebx, “ecx”…となりました（eもextendの略）。 AMD社がAMD64で64ビットに拡張した時には、レジスタ名は“rax”, “rbx”, “rcx”…という名前が登場しました。