システムの運用時のオペミスやシステムの障害管理、コスト管理、ユーザ管理など。システムの運用と保守についてまとめています。
このページの目次です。
1. システムの運用とは
2. システムの障害管理
3. コスト管理
4. ユーザ管理
5. SLA
知識の幅を広げるための参考
システムの運用とは、システムが継続的に利用できるように保守メンテナンスすることをいいます。 コンピュータなどのシステムが停止することなくサービスを提供できるよう障害やコスト、セキュリティなどを考慮して、維持管理します。
システムの運用は、稼働状況の監視やデータのバックアップなどの業務がメインとなります。 一方、システムの保守は、トラブル発生時の調査や復旧、変更がメイン業務となります。
運用と保守では業務内容は違いますが、求人票などで運用保守という記載が見当たるように、多くの企業では運用と保守を同じ担当者が行うことも多いです。
システム保守作業は、そのシステムの利用者から保守担当者への依頼(外部の場合は発注)により開始されます。 保守担当者が利用者と同じ会社に所属する場合や違う会社に所属する場合など状況はさまざまです。 システム保守作業もさまざまでその場にあった作業を定義していく必要があります。
以下は経験的に一般的と考えるシステム保守担当者の作業の分類例です。
システムの障害管理について見ていきます。
障害管理は、障害を減らすための管理です。 障害が発生したときの対処法や未然防止の検討など、安全性を向上させる活動です。
サーバーの環境設定、プログラムの変更、バックアップ/リカバリ、データ移行など、運用時にはさまざまなオペミスが起こり得ます。 障害を減らすためには、オペミスについて理解を深めてオペミスが起こりにくくしていく必要があります。
オペミスとは、オペレーションミスの略で、システムの運用時の人為的なミスを意味する用語です。
オペミスは、根本的にはシステムの要件や設計など契約や開発時の問題点が関わってきます。 はじめから100%の設計は不可能なので起きるものとして対応していく必要があります。
保守の目的やサービスレベルなどの保守を受ける側の要求、保守を提供する側の実現性や費用を考慮して、保守要件を決定する、また、保守では問題の発生、改善、機能拡張要求などへの対応として、 既存システム又は既存ソフトウェアの安全性を維持しつつ修正や変更を行う必要があります。
データベースの運用について見ていきます。 万が一の時データは復旧できるようになっていますでしょうか。
データベースの運用中に、停電やハードウェアの故障などのハードウェア障害、 誤ってデータを削除したり書き換えてしまう人的ミスなど、 いざという時のために対策を立てておくことが重要です。 その対策の一つに、データベースのバックアップ処理があります。
データベースのバックアップ処理には、フルバックアップ方式と差分バックアップ方式があります。 フルバックアップ方式は、データベースのすべてをバックアップする方式です。
一方、差分バックアップ方式は、 前回のバックアップ処理からの変更された点だけをバックアップするものです。 したがって、フルバックアップのデータで修復した後に、差分を加えて復旧します。
コスト管理に関連したトピックについて見ていきます。
逓減課金方式(ていげんかきんほうしき)は、 使用料金がある一定以上になると利用金額を決める単価が安くなります。
なお、横軸を使用量、縦軸を利用料金とし、コンピュータシステムの利用料金を 逓減課金方式にしたときのグラフは次のようになります。
ユーザ管理について見ていきます。
システム運用管理における管理情報の取り扱いには、 管理は少人数の管理者グループで行い、 管理用アカウントは、個々の管理者専用のものを使用し、 セキュリティレベルなどを考慮した上で一般ユーザへの公開を行うことが望ましいといわれています。
システムの運用保守業務を行うにあたり重要となるSLAについて触れていきます。
SLAとは、サービスの提供者と利用者間で結ばれたサービス内容に関する合意書を意味する用語です。
ITサービスの範囲と品質を明文化し、顧客とサービス提供者との間の合意に基づくサービスを提供するために、SLAを締結します。
SLAは、Service Level Agreement(サービスレベルアグリーメント)を省略した用語です。
SLAは、サービスレベル合意書です。 サービス品質保証制度において、システムに関して“障害からの回復を3時間以内にする”などの内容を、システム運用側と利用側で取り決める文書のことをいいます。
サービスプロバイダと顧客との間で契約を行う際に、提供するサービスの内容と範囲、品質に対する要求水準を明確にして、 それが達成できなかった場合のルールを含めて、あらかじめ合意しておくこと、あるいはそれを明文化して文書、契約書にまとめます。
SLAには、顧客とサービスプロバイダの間で合意されたサービスの目標及び責任範囲を記載します。
代表的なSLA項目には以下があります。
SNSの事例におけるITサービスマネジメントの要件のうち機密性の要件の例としては以下があげられます。
ITスキルを体系的に把握するコンテンツとしてzealseedsのITスキル体系をまとめています。
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