論理演算（bool演算）―ベン図やシフト演算、利用方法など

論理演算（bool演算）とは？やベン図、シフト演算、利用方法などやさしく説明しています。

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目次

このページの目次です。

1. 論理演算（ブール演算）とは
2. ベン図
3. シフト演算
4. 論理演算の利用

知識の幅を広げるための参考
更新履歴

1. 論理演算（ブール演算）とは

論理演算（ブール演算）は、「1：真」と「0：偽」の２つの値だけを使用した演算です。

コンピュータでは、データはすべて2進数の1,0で表現しますが、1と0の値はこのほかにも、真・偽の論理値として使われます。 これは、たとえば“○か×か”、“正しいか正しくないか”など、条件を判断する場合にも使用されます。

1 または 0 の2値のみをもつ変数を用いる論理にブール代数がありますが、 このブール代数を実行するのが、論理演算（ブール演算）です。

ブール代数

ブール代数は、分配律を満たして、すべての要素に補元が存在する束です。 コンピュータは論理回路で構成されていて、2進数の論理値1、2を扱うブール代数は1847年にジョージ・ブール（George Boole）の提案からはじまり、今日の論理回路設計やプログラミングの基礎になっています。

2. ベン図

ベン図は論理演算の基礎知識の1つです。

ベン図とは

ベン図は、条件が成立するときには円の内側、不成立の時には円の外側に属していることを表す図です。 重なる円やその他の図形を使用し、複数の項目の集合間の関係を図示して、視覚的に集合の関係を整理するのに役立ちます。

ベン図に用いられる集合表記の意味

集合表記の意味、たとえば、X∪YはXとYの和集合つまり「または」の意味、 X∩YはXとYの積集合つまり「かつ」の意味、X―はXの補集合つまり「でない」の意味を 理解していればベン図を読んだり書いたりするとき簡単です。

ベン図の例

ここでは、ベン図を読む例として(A―∩B∩C)∪(A∩B∩C―)の例を示します。

以上のことから、上のベン図は「(A―∩B∩C)∪(A∩B∩C―)」となります。

3. シフト演算

コンピュータは、シフト演算という方法で掛け算を行います。 シフト演算は、データのビットの並びを左右に何ケタかずらす演算です。

論理シフト演算

論理シフト演算はデータを数値として扱うのではなく、 単にビットの並びとして扱うときに使われます。

8ビットのデータを左に2ビット論理シフトする例を次の図に示します。 左に2ビット論理シフトした結果、あふれた2ビットはそのまま捨てられます。 また、空いた左側の2ビットは0で埋められます。

図8ビットのデータを左に2ビット論理シフトする例

正の数値を扱うだけであれば、論理シフトで掛け算と割り算が行えます。 2倍、4倍、8倍、…や2分の1、4分の1、8分の1、…を行う2進数の乗算や除算は、論理シフトで実現できます。 ただし、論理シフトでは負の数値を扱うことは出来ません。

4. 論理演算の利用

論理演算（ブール演算）は、コンピュータ内部でビット列の操作に使われています。 補数を求める場合のビットの反転や特定のビットを反転することにより、 コードの変換などさまざまなビット列の操作に応用されています。

パリティチェック方式での利用

パリティチェック方式とは伝送データの誤りを検出する方式の1つです。 これは伝送するデータの一文字ごとに1ビットのパリティを付加し、 パリティビットを含めて１ビットの数が偶数になるように規定したものを偶数パリティ、 奇数になるようにしたものを奇数パリティといいます。

パリティビットとは

パリティビットとは、英語でparity bit、パリティチェック方式で伝送データの1文字ごとに付加される1ビットのことで冗長ビットともいい、 RAID 3/4/5/6などで使用される誤り検出データです。

詳細

パリティビットのビット演算の例

たとえば、データを10101010としたとき、16進数7FとのANDをとると、 最上位をパリティビットとする８ビット符号において、 パリティビット以外の下位7ビットを得るためのビット演算となります。

パリティチェック方式での利用の例

知識の幅を広げるための参考

• 情報の基礎理論

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更新履歴

更新履歴になります。

• 2022/2/24 ベン図とは何か、意味について追記しました。
• 2021/12/16 ブール代数について追記しました。
• 2021/9/8 パリティビットについて追記しました。

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